人中短縮で鼻の穴が広がる理由｜回避法や対処法を併せて解説

人中短縮の施術を受けると鼻の穴が広がる場合があります。口元を美しくするために人中短縮をしたのに、鼻の穴が広がってしまっては、また対策が必要になるでしょう。

人中短縮によって鼻の穴が広がる理由は主に2つあります。

この記事では、人中短縮の施術で鼻の穴が広がる可能性がある理由を詳しく説明します。人中短縮で悩みに対処するメリット、デメリットも理解して、適切な施術で口元の悩みに対処しましょう。

人中短縮の施術とは？

人中短縮の施術とは、人中と呼ばれる上唇と鼻の間の部分を小さくする美容施術です。人中は白唇とも言われる唇の一部で、一般的に唇と言われる赤唇とは区別されています。人中短縮の施術では、メスを入れて人中の一部を切除して縫合します。

人中短縮は鼻の下が伸びていることや、口元のバランスが整っていないことが悩みの方に適用される施術の一つです。年齢を重ねていくと、口輪筋の衰えによって鼻の下が広くなる場合があります。生まれつき鼻の下が広くて気になっている場合もあるでしょう。このようなときに人中短縮を行えば、悩みを解決できる可能性があります。

人中短縮で鼻の穴が広がる理由

人中短縮で鼻の穴が広がる原因は大きく2つに分けられます。以下のように施術の性質によってトラブルが起きているのが一般的です。

人中短縮の施術によって、鼻の穴が広がる可能性がある理由をそれぞれ解説します。

斜め上方向に上がってしまった

人中短縮によって斜め上方向に小鼻が上がったのが原因で、鼻の穴が大きく見える場合があります。施術の影響で鼻の穴の両脇が外側に向けて斜め上に引っ張られると、外側に向けて鼻の穴が広がるトラブルが起こる可能性があります。

人中短縮では、このような動きが起こらないように皮膚の組織と口輪筋を固定することが大切です。鼻中隔軟骨に固定する施術を施し、全体のバランスが崩れない対策をするとトラブルが起こりにくくなります。

また、小鼻の両サイドに回り込みすぎるような皮膚切除のデザインをすると、皮膚を縫い合わせるときに両方に鼻の穴が広がってしまいますので過度な回り込みのデザインも避けた方がいいです。

人中の中央が下に引っ張られてしまった

人中短縮の施術を受けた後に、人中の中央が下に向けて引っ張られる場合があります。鼻の左右両端が同じ状態で、鼻の中心が下に引き下げられると鼻の穴が外側に広がる状況になります。全体のバランスが整わなくなってしまったために、鼻の穴が目立ってしまう現象です。

人中短縮で皮膚を切除した後、縫合するときに鼻が引き下げられてしまったために、人中の中央だけ狭くなる場合があります。縫合のときには皮膚を引き寄せることが必要です。鼻に近い方から皮膚をたぐり寄せる力が強いと、人中の中央が下がって鼻の穴が広がったように見えるリスクが高くなります。

人中短縮で鼻の穴が広がるときの対処法

人中短縮で鼻の穴が広がることが避けられない場合でも、対処法があります。

他の施術を組み合わせる方法が一般的なアプローチです。併用する美容施術としては以下の2つがあります。

それぞれの併用施術の概要と併用によって期待される効果について、詳しく説明します。

鼻翼縮小術を併用する

鼻翼縮小術は小鼻を狭くする美容施術で、小鼻縮小とも呼ばれます。小鼻の外側または内側を切除する方法です。

鼻翼縮小術は鼻孔のサイズを小さくできる方法なので、人中短縮と併用して鼻の穴が広がる悩みに対策できます。

鼻翼挙上術を併用する

鼻翼挙上術は小鼻を持ち上げて縮小することで鼻全体のバランスを整える美容施術です。小鼻が低い位置にあるときに、人中短縮に併用すると美しい仕上がりにできる可能性があります。

鼻翼挙上術は小鼻が鼻柱よりも低いことが原因で、鼻の穴がもともと目立っていたときによく選ばれている併用施術です。

人中短縮を受ける時のクリニックの選び方

人中短縮の施術を受けて、鼻の穴が広がるといった新たなトラブルが起こるリスクはあります。

施術を受けるときには、リスクに対処できるクリニックを選ぶことが重要です。ここでは4つの観点からクリニックの選び方を紹介します。

それぞれの選び方のポイントについて詳細を説明します。

クリニックや医師の施術実績を確認する

クリニックや医師は施術実績を重視して選ぶことが重要です。人中短縮はデザインに経験が必要な施術だからです。

クリニックの公式サイトや公式SNSなどで症例を確認して、多数の実績が公開されていれば、経験豊富で依頼できると考えられます。

掲示板やSNSで口コミをチェックする

インターネット掲示板やSNSには実際に施術を受けた方のリアルな口コミが投稿されています。興味を持ってカウンセリングを受けたいと思ったクリニックや医師について、掲示板やSNSを通して評判をチェックしましょう。

なお、掲示板やSNSでの口コミでは不満が多い傾向があります。人中短縮の施術を受けてどんな不利益があったかを見て、納得ができそうなクリニックを選びましょう。

逆に、施術を受けるうえでこだわりたい点があるなら、高評価の口コミを見て、希望を満たすクリニックにカウンセリングを申し込むのも良い方法です。

症例写真も目を通す

多くの美容クリニックでは、対応してきた症例の写真を紹介しています。症例写真を見て、希望する形の人中短縮ができるかをチェックすることは大切です。

人中短縮は技術も経験も求められる美容施術です。症例写真が豊富であれば、人中短縮においての施術実績が豊富であることが想定できるでしょう。

実際にカウンセリングを受けてみる

最終的にはクリニックでカウンセリングを受けて判断することが重要です。きちんと理想や希望を聞いてくれて、親身になって施術方法を考えてくれるクリニックなら、納得のいく施術が期待できます。

人中短縮以外の方法や、併用する施術についても考えて説明を受けられると、より良い方法を選んで施術を申し込めます。

人中短縮のメリット

人中短縮は顔全体や口元の悩みがある方にとってメリットがある施術です。

人中短縮の代表的なメリットは3つあります。

ここでは人中短縮のメリットについて、それぞれ簡単に紹介します。

若々しい顔つきになる

人中短縮は、加齢に伴って悩みになる老け顔の対策として人気があります。鼻の下が伸びていると、老けているという印象を与える場合があるからです。

人中短縮をすると鼻の下の部分がきりりと締まった面持ちになり、若々しさを生み出せます。

小顔効果を期待できる

人中短縮をすると小顔効果を期待できます。

人中は顔の中心にあるため、相手からの印象に影響が大きい部分です。

人中短縮をすると、顔がすっきりとしていて小さくまとまっている印象を与えられます。面長が悩みだった方にとって解決策になる施術です。

口元が強調されて女性らしい印象になる

人中短縮をすると口元にメリハリができます。人中を短くすると口元が強調され、上唇がはっきりとした主張をするようになります。

女性らしい印象のきれいな口元に整えられることも、人中短縮の施術をするメリットです。

人中短縮のデメリット

人中短縮は鼻の穴が大きくなる悩みがあるように、デメリットもある施術です。

典型例として以下の3つのデメリットがあります。

ここでは人中短縮のデメリットについて、それぞれ説明します。

口元が強調されすぎる

人中短縮の施術は、ふっくらとした女性らしい口元を目指せる点がメリットです。しかし、口元が強調されすぎる場合があります。

また、唇が厚く見えてしまうことで、たらこ唇になる場合もあるので、注意が必要です。そのため、唇が元々厚い状態だった方にはデメリットになる場合があります。

ガミースマイルになる可能性がある

人中短縮を行うと、ガミースマイルになる可能性があります。笑ったときに歯や歯茎が見えてしまうことが悩みになるのがガミースマイルです。

人中短縮で人中の皮膚を切除し短くすると、少し笑ったときに今まで以上に歯や歯茎が見えるようになる可能性があります。

口が閉じにくくなる場合がある

人中短縮の施術を受けた後、自然に口を閉じようとしても少し開いたままになってしまう場合があります。人中の皮膚の切除によって上唇が引き上げられるため、今まで通りの感覚で口を閉じても、少し口が開いたままになる可能性があります。

通常はトラブルになることはありませんが、切除した範囲が広いと口を閉じにくいのが悩みになる場合があるので、注意しましょう。

人中短縮の施術の向き・不向き

人中短縮は誰にとってもベストの施術というわけではありません。向き・不向きがあるので、理解したうえでクリニックに相談すると良いでしょう。

ここでは人中短縮の施術の向き・不向きについてわかりやすく紹介します。

人中短縮が向いている人の特徴

人中短縮は、人中が伸びていることが原因で美容の悩みを抱えている人に向いている施術です。

以下に該当する方は、人中短縮を受けるとメリットがあります。

人中短縮を行うことで鼻と唇の間が短くなるため、顔のメリハリを作りたい方に向いています。

また、口元にメリハリを作りたい方にも人中短縮が向いています。口元を強調して、より女性らしさを表現することが可能です。

人中短縮が向いていない人の特徴

口元の悩みを解決する方法として、人中短縮が向いていないのは以下のような方です。

人中短縮は人中を切除する施術が基本のため、人中が短い人には向いていません。ガミースマイルが気になっている人は症状が悪化する可能性があります。口元がはっきりとしていて主張している人も、人中短縮の施術をすると口元がより際立ってしまう場合があります。

口元や鼻の形が気になっているときの施術として、人中短縮は候補の一つです。他の施術との併用によって悩みを総合的に解消できる場合もあります。人中短縮が一般的には向いていないと考えられるときでも、クリニックで医師に相談してみましょう。

人中短縮に関するQ&A

人中短縮は鼻の穴が広がるのではないかという不安だけでなく、他にも疑問が生まれることがあります。

人中短縮に関する代表的な質問は以下の3つです。

ここでは、人中短縮の施術を受けるうえで気になることが多い3つの質問に回答します。

切らない人中短縮とはどんな施術ですか？

切らない人中短縮とは、人中の皮膚を切除する代わりに上唇を大きくして口元のバランスを整える施術です。上唇にヒアルロン酸や脂肪を注入してボリュームを増やすと、唇が厚みを帯びます。上唇のボリュームアップによって人中を少し押し上げる形になります。相対的に上唇と人中のバランスを変えられる方法です。

切らない人中短縮は上唇が薄くてボリュームアップをしたいときに適している施術です。ただし、人中を切除するわけではないので、人中が短くなるわけではありません。相対的にバランスを整えることで美しい口元にします。

また、切らない人中短縮は注射だけで済むため、手術の負担が小さく、切開による傷跡が残るリスクもないことがメリットです。ダウンタイム中は筋肉痛のような痛みが発生することがありますが、痛み止めで抑えられます。痛みのダウンタイムは1週間～2週間くらいです。

人中短縮は元に戻りますか？

口輪筋（口周りの筋肉）にボトックスを注射し筋肉を緩ませ、上唇を上向きにさせる人中短縮ボトックスの場合は、徐々に元に戻っていきます。

しかし、人中短縮の手術をした場合には、元に戻すことは困難です。人中短縮は皮膚を切除する施術のためです。

切らない人中短縮の場合には自然に元に戻りますが、手術を伴う人中短縮を受けた場合には後戻りができないと考えましょう。

施術を受ける時点で医師と綿密に相談をして、納得できるデザインに仕上げてもらうことが大切です。

人中短縮で傷跡は残りますか？

人中短縮は、人中の皮膚を切除する場所によって残る傷跡の目立ちにくさが異なります。

当院ではルーペや顕微鏡を用いて、鼻と人中の境目を正確に見極めて切除します。また、縫い合わせする傷の一部を鼻の中に隠す工夫をしているため、傷跡を目立たなくすることが可能です。

ただし、外側人中短縮では上唇と人中の境界線を切開して皮膚を切除するため、上唇の先に傷跡ができて目立つ可能性があります。

人中短縮の施術内容によって傷跡の目立ちやすさが違うので、カウンセリングのときに詳しく説明を受けましょう。

【まとめ】人中短縮で鼻の穴が広がる理由と対処法

人中短縮によって鼻の穴が広がるのは施術のデザインが十分ではなく、鼻が想定されていなかった方向に引っ張られたことが原因です。患者様の希望を理解してデザインし、必要に応じて鼻翼縮小術や鼻翼挙上術などの他の美容施術と併用すれば、対策できます。

人中短縮は若々しくて美しい口元を作り上げられる施術です。ただ、施術の結果によっては口元が主張しすぎる場合もあるので、理想の形を医師に伝えてから施術をデザインしてもらうことが大切です。

人中短縮の実績があり、丁寧なカウンセリングをしているクリニックでカウンセリングを受けて、納得のいく施術が受けられるクリニックを選びましょう。

当院では患者様のお悩みに合わせた施術を提案していますので、ぜひご相談ください。

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このコラムを監修したドクター

銀座マイアミ美容外科 SALONE 院長

小野寺 剛慧 Takaaki Onodera

日本専門医機構 形成外科領域専門医

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経歴

• 2006年

  和歌山県立医科大学卒業

• 2006年

  東京医科歯科大学附属病院 勤務

• 2008年

  昭和大学形成外科教室 入局

• 2013年

  昭和大学病院形成外科 助教

• 2015年

  他院 大手美容外科入職

• 2018年

  船橋眼瞼下垂クリニック 院長

• 2019年

  銀座マイアミ美容外科SALONE
  院長就任

• 2019年

  医療法人社団形星会 理事就任